臓器移植法
臓器移植法改正案が18日の衆議院本会議で採決された。
「脳死は一般に人の死」と位置付け、本人が生前に拒否表明しなければ家族の同意のみで臓器提供を可能にする臓器移植法改正法のA案が賛成多数で可決された。
現行法では、本人に臓器提供の意思がある場合のみ、脳死を人の死としているが、A案は一律に人の死としている。そうすることによって、脳死になったら臓器提供したいと希望していたかどうかはっきりしない人からも、家族の同意によって臓器を摘出できるようにする。また、15歳以上とされている年齢制限を撤廃し、子供の臓器提供に道を開くかたちとなる。
現在、日本では臓器提供を待つ人数に比べ、ドナーの数が圧倒的に不足しているらしい。1997年の現行法施行以降、脳死移植が計81件にとどまる一方で、移植を待つ人は1万人を超えるという統計が出ている。
その中でも特に提供を待つ年少者は、国内で子供の臓器提供ができないため、海外で移植を受けるしか生きる道がない。
現在、海外での臓器移植の大半がアメリカで行われている。米国での心臓移植の費用は3000万~7000万円台で推移していたが、昨年手術した4人は8000万円以上を請求され、最高額で1億6000万円を請求されたケースもあるほど。今年3月には、前払い金として4億円を求められた患者もいるという。
これは、患者&患者家族には大きな負担となる。
それだけでない。海外での臓器移植は、その国の待機患者の移植機会を奪っていることにもなる。
今回のA案が成立、施行されれば、移植を待つ人たちにとっては長年の懸案を大きく好転させることになる。
しかし、衆議院では反対論が相次いだ。
体が温かく心臓も動いている人から臓器を取り出すことに対して、納得の出来ない国民も多いからだ。
それに、ドナーの人権の問題もある。死は往々にして突然やってくる。脳死による臓器摘出拒否を表明できないまま臓器を取り出される恐れもある。摘出後に拒否の意思表示を書いた文書が見つかることがあるかもしれない。
また、子供は大人と違って脳の回復が早いため脳死判定が難しいというのも課題だ。
「脳死は一般に人の死」となれば、脳死=治療中止が常態化し、脳死から心停止までの「家族を看取る時間」が奪われると憂慮する声もある。脳死と植物状態の違いが分からない人が多いなど、国民の理解不足も否めない。
過去に息子さんが心臓移植を受けるためアメリカに渡ったが現地で亡くなった母親は「過去は取り戻せないが(私たちと)同じ思いをしないで済むような一歩になったのではないか」と語った。
また、A案に反対している脳死状態の娘を1年9カ月看病した母親は「娘の体は温かく、髪も伸び、一度も死んでいると思ったことはなかった。A案の投票者はどれだけ脳死状態の子供のことを知っていたのか」とも語る。
これって、めちゃめちゃ難しい問題だよな。
賛成派の意見も反対派の意見も間違っているわけではないからな。
人の親ではないからわからんけど、もし自分の子供が移植待ちならこの法案には大賛成やし、脳死状態なら大反対やし…。
ひとついえるのは、今回の臓器移植法改正についての国会での審議時間は延べ6時間とどまった点だ。
人の死についての考える時間がみじかすぎるよね。
もっと、じっくり審議してもよかったのでは?
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